ひなた荘へようこそ





しのぶ『せ センパイ・・・
     本当にいいんですか・・・?』

景太郎『全然OKだよ
     受験のための勉強はないしね』

しのぶ『そうですね
     センパイは東大生ですしね』

景太郎『うんうん(感動)』


しのぶ(センパイは東大に合格できたんだよね
     "がんばれば必ずできる"・・・
     初めてセンパイと会った日・・・そう言ってくれたんだよね・・・)


景太郎『三浪してやっと結果が実ったんだ・・・
     うぅ・・・、これもみんなのおかげだよ・・・(感動)』

しのぶ『センパイ自身の努力もあってこその結果ですよね』

景太郎『やっぱり"絶対無理"って言葉はないんだよ
     "がんばれば必ずできる" できないことはないんだ』

しのぶ(あ・・・その言葉・・・)


この言葉を聴いたのは・・・
約1年ぶりだろう・・・


しのぶ(・・・そうだよ、無理なことはないんだよ
     私だってやれば・・・できるよね!
     しのぶファイト!)

景太郎『しのぶちゃんはいつもはどのお店に?』

しのぶ『センパイ・・・』

景太郎『? 何?』

しのぶ『わ 私も・・・
     私も東大を目指します!!』

景太郎『・・・へ?』

しのぶ『・・・無理なんてありませんよね・・・?』

景太郎『・・・そうだね
     がんばってね、しのぶちゃん』

しのぶ『はい!!』


しのぶ(よ〜し!
     やる気出てきたぞ〜!
     目指せ東大!目指せセンパイ!!
     ・・・・・・なんてね、エヘヘ)



ラブひな
ひなた荘管理人記録[1P]

『笑っていてほしいから・・・』
(中編)





---某店舗


景太郎『お酒は間に合ってたんだよね』

しのぶ『はい、卵はこれでいいですね
     あとはおつまみだけで・・・』

景太郎『しのぶちゃんはすごいね
     てきぱきしてて』

しのぶ『そ そんなことありませんよ』

景太郎『さっきだって卵を選ぶの・・・』

しのぶ『なんかお金ケチってみるみたいで恥ずかしいです・・・』

景太郎『いやいや
     いまどきしのぶちゃんみたいな女の子いないって』

しのぶ『・・・そうでしょうか?』

景太郎『成瀬川にも見習ってもらいたいよな、ハハハ』

しのぶ『人それぞれでいいじゃないですか
     私みたいになったらみんな「不幸な」女の子になっちゃうし・・・』

景太郎『え? そうかなぁ・・・?』

しのぶ『私ってばいつも間が悪くて・・・
     タイミングに恵まれてないというか・・・』

景太郎『だ 大丈夫だって
     いつかはきっと成功するよ』

しのぶ(成功って何がですか・・・・・・
     ・・・やっぱり間が悪すぎるから伝わってないんだ・・・)

景太郎『大丈夫、なんとかなるさ
     ハハハ・・・ハハ・・・ハハ・・・ハ・・・』

しのぶ『そ そうですよね ハハハ・・・』



---ひなた荘では


サラ『待ってるのって なんかもどかしいよな』

キツネ『しのぶ遅いなぁ・・・』

なる『まだ1時間も経ってないでしょ!』

キツネ『何か待ってるのってアレやんか〜』

なる『・・・・・・アレって?』

キツネ『なんか不安やんか〜』


なる(キツネなりに心配してるのね・・・)


キツネ『どこぞの男に†φψでЮλΩされてたら大変やしなー』

なる『変なこと言わない!!』

キツネ『せやかて心配やんか〜』

スゥ『†φψでЮλΩってなんや〜?』

キツネ『それはな、スゥ・・・』

なる『わー!わーっ!!
    スゥちゃんに変なこと教えないっ!!!』

スゥ『†φψ?ЮλΩ?』

キツネ『ええやん、将来覚えるんやし』

なる『まだ早すぎるわよ!』

キツネ『あと3年もしたら覚えるもんを
     早ぅ教えたろう思たのにな』

なる『3年経ってからでいいから!』

素子(・・・†φψでЮλΩ・・・・・・・・・)


こんな状態である


---そして某店舗


しのぶ『これくらいで充分でしょうか?』

景太郎『う うん・・・』

しのぶ『本当に大丈夫ですか・・・?
     全部持っちゃって・・・すごく・・・重そうですけど・・・』

景太郎『こ これくらい・・・大丈・・・夫・・・
     ははは・・・はは・・・』

しのぶ『・・・あ あれ・・・?』

景太郎『どうしたの・・・?』

しのぶ『あれ・・・、あれれ・・・?』

景太郎『何か落としたとか・・・?』

しのぶ『あ・・・あゎゎ・・・
     お お財布落としちゃいました〜!』

景太郎『えぇ!?』

しのぶ『あゎゎゎゎゎ・・・
     ど どうしよう・・・』

景太郎『探さなきゃ!
     俺も手伝うよ』


景太郎(・・・あれ?
     しのぶちゃん財布・・・持ってきてたっけ・・・?)


---再びひなた荘


キツネ『遅いで・・・遅すぎる・・・
     こりゃ何かあったな・・・』

なる『何かって何よ・・・
    1時間経ったくらいで何があるってのよ』

キツネ『やっぱ誘拐されたんちゃうか!?』

なる『・・・た 確かにしのぶちゃん・・・
    強く抵抗しそうにないけど・・・』

キツネ『そやろ?
     そのままヤツの△√唐受け入れてしもて・・・
     今頃は・・・』

なる『下ネタやめぇーい!』

キツネ『大変や!』

スゥ『なんやなんや?』

キツネ『しのぶ妊娠してしもたかもしれへん!』

なる『何かややこしいわね・・・
    ・・・って、そんなことあるわけないでしょっ!!』

キツネ『人生何があるかわからへんで』

なる『だとしてもそれだけは絶対ない!!』


素子『・・・ん?これは・・・?』

サラ『「前原」って書いてるぜ
    しのぶのか?』

素子『・・・財布ではないか
    もしやしのぶ・・・財布を忘れて・・・』

なる『それよ!
    それしか考えられないわ!!
    しのぶちゃん財布がないのに気付いて困ってるのよ!!』

はるか『届けた方がいいんじゃないか?』

素子『そうですね
    では、私が行ってきます』

キツネ『頼んだで〜』


---ひなた荘新館食堂


むつみ『あら・・・?
     あらまぁ、私ってばまたやっちゃったんですねー』

タマ『みゅう』

むつみ『うふふ
     何かの悪寒は気のせいですね
     タマもそう思ってるかしら?』

タマ『みゅみゅみゅっ みゅう』

むつみ『あらあら、そうなんですか』


カメ語(?)がわかるむつみであった


・・・とか説明している間にタマが外に出てしまったようで


むつみ『気をつけてねー』


---路地


しのぶ『あぅあぅ・・・
     ど どうしよぅ〜』

景太郎『落ち着いてしのぶちゃん
     ・・・どこかにあるはずだよ 絶対に見つかるよ』

しのぶ『・・・・・・はい』

景太郎『そういえばどのあたりに入れてたの?』

しのぶ『えーっと・・・
     あれ・・・? 私・・・お財布・・・持ってきてたっけ・・・?』

景太郎『へ?』

しのぶ『もしかしたらお財布・・・ひなた荘に・・・』

景太郎『ひなた荘に落としたのかな?』

しのぶ『お店に入ったときには・・・なかったような気がします・・・』

景太郎『じゃ、帰ったらひなた荘を探してみよう』

しのぶ『はい・・・、すみません・・・・・・』

景太郎『住人の困りとあれば、俺にできることなら何でも引き受ける・・・ってモットーだからね
     ハハハ・・・、正直言ってあんまり頼りになれてないと思うけど・・・』

しのぶ『・・・私、このモットーを聞いたことを機会に
     困ったらセンパイに頼るようにします』

景太郎『そ そう?
     俺でよければなんでも・・・』


それを聞いたしのぶは景太郎の耳元で静かにささやいた


『なら、今度デート・・・してくれますか?』


景太郎『え・・・えぇ!?
     ししししのぶちゃん!?』

しのぶ『なんてね・・・
     テヘヘ、冗談です』

景太郎『でで・・でぇと・・・デート・・・!?』

しのぶ『冗談ですから、気にしないでください
     ・・・これ、言ってみたかったんですよ・・・
     ・・・・・・その・・・』


・・・センパイに・・・


・・・という言葉は口に出せなかった

・・・・・・浦島センパイにはなるセンパイという人がいる・・・
そう思った・・・
だから、この言葉を言ってはいけない気がした・・・
自分が割り込んだりしたら・・・いけないんだ・・・

しのぶはそう考えていた・・・・・・


景太郎『・・・よ』

しのぶ『?』

景太郎『わかった いいよしのぶちゃん
     俺なんかでよかったら・・・デートしよう』


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


しのぶ(


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


しのぶ(えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?


景太郎『でも、ホントに俺なんかでいいの?』


しのぶ(セセセセンパイ!?
     い 今・・・いいよ・・・って!?
     でもでも・・・センパイにはなるセンパイという人が・・・
     で でも今・・・いいって・・・
     ・・・ウソ・・・・・・?
     ・・・そ そうだよね
     センパイがなるセンパイより私を選んでくれるなんてあるわけないもん・・・
     これは夢、きっと夢よ・・・
     ・・・で でも・・・夢なら・・・・・・せめて・・・夢なら・・・・・・)



CHU・・・



・・・この物語を読んでいるあたなには今、何が起こったかお分かりだろうか?


素子『しのぶ〜〜っ』


・・・タイミングがよかったのか悪かったのか・・・
ちょうどそこに素子がやってくる・・・・・・


今、素子に見えた光景が
素子の目の錯覚でなければ
景太郎としのぶは・・・


KISS


・・・をしているように見えた・・・

何度目をこすっても・・・
何十回目をこすっても・・・

景太郎としのぶの唇は・・・重なっているように見える・・・・・・


頬をつねってみる

・・・素子は痛いと感じた

・・・・・・つまり、夢ではない・・・と感じたのだ


そして、景太郎としのぶの重なっていた唇が離れる・・・
・・・この瞬間、しのぶの表情は笑顔だった

・・・景太郎は呆気にとられて、
何が起こったのか理解するのに時間がかかりそうだった


素子『し しのぶ・・・?』

しのぶ『あ、モトコさん
     どうしたんですか?』

素子『あ、これ・・・財布・・・しのぶの・・・だろう?』

しのぶ『あ!そうです!!
     やっぱり忘れてたんだ〜
     一生懸命探してたんですよ、お財布
     ありがとうございます』

素子『いや・・・
    ・・・・・・今・・・・・・』

しのぶ『・・・あ、見ちゃったんですか・・・』

素子『い いや・・・その・・・
    覗くとか・・・そういうつもりはなかったんだが・・・』

しのぶ『いいんです、私がそうしたんですから』


今、素子の耳に聞こえたのが
「私がそうしたんですから」
と聞こえた気がした・・・

・・・つまり、しのぶからKISSをした・・・?


そんな考えを抱いていた


しのぶ『お財布も見つかったし、帰りましょうよ』

素子『あ あぁ・・・・・・』

景太郎(・・・今・・・・・・しのぶちゃん・・・
     ・・・・・・俺に・・・キスを・・・????)

しのぶ『さ、元気出して帰りましょうよ』

景太郎『う うん・・・』

素子『・・・・・・あぁ』



しばらく歩いて・・・


素子『う 浦島・・・』

景太郎『? 何・・・?モトコちゃん』

素子『・・・い 今・・・しのぶと・・・キ・・・キキッキ・・・ス・・・?』

景太郎『お 俺にもよくわかんないんだけど・・・
     しのぶちゃん・・・どうしたんだろう・・・』

二人はしのぶに聞こえないような声で喋った

案の定、しのぶが真ん中にいるわけではなかったため、
隣同士でささやいても聞こえはしなようだった


しのぶ『?』


素子『き 貴様・・・いつから、しのぶに・・・手をかけた!?』

景太郎『お 俺は何も・・・』


景太郎(・・・あ、
     モットーのこと・・・話したからかな・・・?)


素子『その顔! 心当たりあると見た!』

景太郎『えぇ!?』

素子『そこになおれっ!』

景太郎『まままったまったストォーーップ!』

素子『徹底的に尋問してやる!
    日本に帰ってきてから何があった!?』

景太郎『だ だから俺は何も・・・』

素子『正直に話さねば・・・ここで止水を抜く』

景太郎『だ だから何も知らないんだってー!』


もはや、しのぶに聞かれる可能性など考えていなかった

よほど耳が遠くなければ普通に聞こえているはずの会話である


素子『正直に話せ!』

景太郎『聞いてどうするのさ!?』

素子『・・・いや、・・・別に・・・
    ・・・・・・っっ!』

景太郎『? も モトコ・・・ちゃん?』

素子『えぇぃ!
    どうでもいいから話さんかぁーーー!!』

景太郎『な なんでーーーっ!?』

素子『問答無用!
    貴様が何かしたとしか思えんのだっ!!』

景太郎『ひ ひどいーーーーッ!?』


景太郎は走って逃げ、素子は走って追いかけた

素子は止水をかまえ・・・・・・


素子『斬空閃!!!』

景太郎『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』


ガガガガガガガガガガ

キキィィィィーーーーーッ



素子『ん?
    騒がしいな・・・
    車の音か・・・?』

景太郎『へ?』


ッッッッーーーーーン


もんのすごい爆発音で
足を止めた二人


・・・救急車の音(サイレン)が聞こえる・・・


景太郎『・・・え?』

素子『・・・交通事故・・・?』


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


景太郎『・・・事故、大丈夫かな・・・?』

素子『・・・瀬田さん・・・じゃないのか?
    いつものごとく・・・』

景太郎『でも、瀬田さんはパララケルスにいるはずだから・・・』

素子『・・・だとすれば・・・少し・・・不安だな・・・』

景太郎『・・・どうする?』

素子『・・・どうするって・・・
    ・・・・・・どうする?』

景太郎『う〜ん・・・、もしかしたら瀬田さん帰ってきたのかもしれないし・・・』

素子『・・・確かに帰ってきていてもおかしくはないだろうが・・・』

景太郎『この近辺で派手に事故起こす人って・・・瀬田さんくらいじゃん?』

素子『・・・うむ、そうだな・・・』

景太郎『だとしたら遺跡の話しをいろいろと聞けるかもしれない!
      行ってみよう!』

素子『へ?
    ・・・っておぃ、浦島・・・・・・
    ・・・・・・仕方ない・・・
    つまみを持って帰らねばならんからな・・・浦島をつれて帰らねば・・・』


そう言って二人は現場の方向へ走った
サイレンがどの方角から聞こえてくるかで場所を判断したのだろう

重い荷物(ほぼおつまみ)を持っているわりに
すごいスピードで走る景太郎だった


素子『少し落ち着け浦島!!』

浦島『でも、楽しみなんだか不安なんだかで
    自然と足が速まって・・・』

素子『不安・・・?』


・・・この時、
二人は気付かなかった・・・


・・・しのぶの存在に・・・


・・・しのぶがいなかったことに・・・・・・・・・・






・・・・・・・・・・・・・・・続く


あとがき?


さて中編・・・

作者はあまり簡潔に文章を書けないので、
どうしても長くなってしまいます

SS=ショートストーリーなのに矛盾してますな・・・
(短くないやん)

・・・長編を書くと途中脱線したくなっちゃうので、
調子がいいとき以外はあまり進みませんね・・・

短編は、それきりで終わりなので(大体)、
後ろに物語をくっつけなくてもいいから…

・・・でも、長編は長編で、続いていくと面白いんですよね


今回は、非常にうるさそうな文字が入ってますね(最後の方)
明らかに事故ってます(苦笑

・・・出かけたタマちゃんは一体どうなったんでしょうか・・・?

・・・別にどうでもいいことですね(そうか?

それより、一体しのぶは・・・?
というとこですよね

・・・さぁ、彼女はどこにいるのか・・・
事故ってしまった人は瀬田さんなのか!?

次回を待て!(ォ



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