LOVEHINAQUEST





??『・・・強うなる・・・
   そう言いはったよな?』

素子『・・・・・・はい』

??『・・・・・・なら、・・・一人・・・
   お前のもとに現れる剣士を打ち倒してみ・・・』


体が入れ替わったまま、治る術を知らない二人・・・
浦島景太郎・・・青山素子・・・

現実世界では通じない理屈が通じてしまう・・・
RPGにはそんな世界観がある・・・

ここにもまた・・・ 非現実的な理屈が通る・・・
そんな出来事が起こりつつあった・・・

・・・夢に出てきた素子の姉・・・
何気ない素子との会話・・・
そんな会話が・・・・・・・・・・・・一つの悲劇を巻き起こす・・・


ラブひなクエスト/青山素子ファイルB
ファイル6

『流派』





しのぶ『すみませんすみませんすみません・・・・・・』

浦島『・・・いや、もういい・・・』

しのぶ『本当にすみませんモトコさん・・・』

浦島『・・・あれはあれで仕方なかったからな・・・』

青山『そうだよしのぶちゃん
   落ち込むことないよ』

浦島『貴様がその原因ではないか!』

青山『じ 事故だったのに・・・』

しのぶ『・・・私ってば勘違いして・・・ひどいことを・・・』

青山『いや、あのセリフ
   あれを逆転させればそのとおりになるんだろうね』

浦島『・・・つまり、私に当てはめたい、そういうわけか?』

青山『じょ 冗談だよモトコちゃん!』

しのぶ『・・・でも、どうして入れ替わっちゃったんでしょうね・・・?』


ショック(前回参照)により、体が入れ替わってしまった景太郎&素子

目が覚めてから今までのことを・・・しのぶに話していたところだった


ちなみに現在瀬田のバンで砂漠を横断中である

「ラブタウン」の脱出は何とか成功したらしい







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・・・5.6年前の・・・
・・・・・・ちょっとした・・・昔の話・・・


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・・・・・・・・・・・・



『神鳴流師範の方が来はったえ』


ここは京都の山奥・・・・・・

そこにあるとても広く静かな屋敷・・・・・・



何人か・・・剣を持った人々が門をくぐってきた・・・

流派は「京都神鳴流」・・・・・・



・・・・・・桜吹雪の中・・・

二人の少女が・・・仲良く遊んでいた・・・

一人は髪を縛っていて
もう一人は肩まで髪が伸びている・・・

肩まで髪を伸ばしている少女の方はお嬢様・・・
そんな位置らしい



少女@『お嬢様 行きますえ』

少女A『やん
    お嬢様なんて言わんでー』


ふと・・・目をやれば少女達が楽しそうに遊んでいる・・・

そんな光景がほほえましかった・・・


??『少し・・・羨ましいな・・・』


・・・ポツリと呟くもう一人の少女がいた・・・

・・・年齢は中学生前後といったところだろう・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・


『グルルルルル・・・・・・オンオン!』


その鳴き声に気づき、目をやると
さきほどまで楽しそうに遊んでいた少女達が
犬に吠えられているところだった・・・


少女@『このちゃんに近づくな!
    このちゃんはウチが守る!!』

少女A『あゎゎ・・・せっちゃん・・・』


髪を縛っている少女は呼称「せっちゃん」
髪を肩まで伸ばしている少女の呼称は「このちゃん」・・・
お互いこれで呼び合っているらしい


??『犬・・・?
   威嚇している・・・?』


そう気づいた矢先
中学生ほどの少女が駆け出した


「噛み付かれるのではないか・・・?」


そう考えたのだろう・・・

彼女の持つ刀の袋に書かれた文字は「青山」・・・


『ヘッヘッ』


しかし、近くまで来たときには・・・
その犬は威嚇してはいなかった

むしろ、少女二人になついているようだった


??『・・・あの短時間で・・・』

少し圧倒されていた・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・・・・・


翌日も同じ屋敷にいた・・・

この日も二人の少女は仲良く遊んでいるようだった

・・・昨日の犬も一緒にいるようだ


常に持ち歩いている刀の袋に「青山」という名前が書かれた少女も・・・
昨日と同じ場所に座っていた・・・

・・・人気のない木陰に・・・・・・寂しく座っていた


・・・少女「青山」・・・名前はよくわからない・・・
その少女がふと空を見上げる・・・・・・

桜吹雪が舞う・・・綺麗な眺めだった

空は・・・雲ひとつないと言ってもいいほどの青空・・・

文句のつけようがない空だった・・・



青山『・・・こういうのも・・・いいものだな』


・・・気づけば少女達の声が聞こえなくなっていた

空を見ている間にどこか他の場所へ行ったらしい


青山『・・・・・・声が聞こえないと静かなものだな・・・』


独りしみじみと春を感じていた・・・・・・



『このちゃん!!!!』


・・・少女達がいないのに気づいてから10分くらいが経った頃だろうか

突然少女の声が聞こえた・・・


・・・とても焦っている・・・そんな声が・・・・・・


青山『何かあったんだろうか?』


前日同様、気になった少女は駆け出した

小さい子が焦っているということは何かあったに違いない

そう判断したからだろう



駆けつけたところ
「このちゃん」こと、肩まで髪を伸ばした少女が川に流され、溺れそうな状態になっていた


少女@『このちゃーーん!』

犬『オンッ!オンッ!』


岸では「せっちゃん」こと、髪を縛った少女が必死に助けようとしている

手を伸ばしてもとどかない・・・・・・・・・

その時、無理だと悟ったのか
髪を縛った少女が川へ飛び込んだ


青山『なっ!?』


少女A『せ せっちゃ・・・せっちゃ・・・ん・・・』

少女@『このちゃ・・・ん 今・・・いきますえ・・・!』


・・・あんな小さい子に・・・無理だ!


そう叫ぶかのように強く思った「青山」・・・

・・・そして川へ飛び込んだ・・・・・・・・・


・・・さすがに二人一緒に引き上げるのは大変だったため・・・
もう一人の大人も救出に協力して・・・二人の少女は助かった


協力してくれた人の名も・・・「青山」というらしい・・・・・・


こうして二人の「青山」に助けられた二人の少女・・・


・・・・・・この少女達と全く面識がないわけではなかった

髪を肩まで伸ばした少女は、今いる「屋敷」で育っているお嬢様・・・

神鳴流が立ち寄ることもあったため、そこに住んでいる人とは面識があった


一方、髪を縛っている少女は神鳴流の剣士(候補生)である


その少女は・・・「刹那」という名であり、
呼称の「せっちゃん」は刹那の最初の一文字「せ」が由来であると思われる・・・


少女A『エホッケホッ・・・』

少女@『守れなくてごめんこのちゃん・・・
    ウチつよおなる・・・・・・』



『もっともっとつよおなる・・・!』


・・・そんな、少しばかり・・・昔の記憶・・・・・・・・・・・・・・







『・・・コちゃん!モトコちゃん!』

浦島『・・・ん?』

青山『どうしたのモトコちゃん?
   さっきからボーっとしてたけど・・・』

浦島『・・・スマン、少し前の記憶を・・・思い出していた・・・』

しのぶ『大丈夫ですか・・・?』

浦島『あぁ・・・・・・問題ない・・・』


浦島(・・・・・・2回目だ・・・
   長い夢を見ていた気がする・・・
   ・・・しかし、何だこの悪寒は・・・
   ・・・・・・夢じゃ済まないような・・・
   そんな気がするのはなぜだ・・・・・・・?)


しのぶ『あ!瀬田さん!』

瀬田『ん?なんだい?』

しのぶ『あの・・・前にひ 人が・・・!』

瀬田『おぉーっと!』

浦島(・・・・・・刹那・・・・・・か
   ・・・そういえば・・・・・・しばらく会ってない)


キキィィィィィィ!!

浦島(な"っ!?)

しのぶ(あわわわわ・・・
    ひ 人が・・・人が〜・・・!)

瀬田『スマンスマン、人影が見えたもんでね
   ・・・おや? 気のせいだったのかな?誰も見当たらないぞ?』

しのぶ(ひひひひひいちゃったんですかぁぁー!?)

サラ『お・・・おぃ!
   ひいちゃったんじゃないよな!?』

カオラ『跳ね飛ばしたのかもしれんで♪』

しのぶ『何で楽しそうなの!?
    せせせ瀬田さんっ!』

瀬田『こりゃ、現場検証だね』

しのぶ(現場けんしょ・・・って!
    事故ってことですかー!?)

青山『何が起こったんですか!?』

瀬田『いやぁ、それが・・・
   人をひいちゃったみたいなんだよ』

青山(えぇぇぇぇぇぇーー!?)


いつもの笑顔のままで車を降りた瀬田は辺りを見回しはじめた


サラ『み 見つかったかー?』

瀬田『見当たらないねぇ・・・』

しのぶ『も もしかして・・・車の下なんじゃ・・・』

瀬田『なるほど、みんな頭が回るねぇー、はっはっは』

しのぶ(笑ってないで探してくださいぃー・・・)


あわてた様子で浦島(中身素子)が降りてきた


浦島(・・・さっきの夢といい・・・姉上の夢といい・・・
   ・・・・・・いやな予感がする・・・
   ・・・つらい夢でもないのに・・・!)

瀬田『・・・う〜ん、これだけ見当たらないと・・・』

浦島『み 見当たらないと・・・?』

瀬田『消えちゃったのかもしれないねー、はっはっは』

浦島『・・・ん?』


ふと気づいた・・・

車の上に人影・・・・・・
どうやら中学生ほどの少女らしい・・・


浦島『・・・・・・!
   ・・・まさか・・・!?』

??『・・・どうも、久しぶりです・・・
   ・・・・・・素子さん・・・』

浦島(な"っ!?)






・・・・・・・・・・・・続く


突然現れた謎の少女・・・
・・・景太郎の体になっているのに
中身は素子だと知っていた・・・

・・・・・・その少女の持ち物・・・
目立つものでは・・・肩にかけている・・・
『夕凪』と書かれた・・・・・・剣・・・


あとがき?


・・・さて、やっちゃいましたよ
ついに・・・
赤松先生の作品をリンク(何)・・・
っていうか融合?(違!)
リンクですリンク・・・
融合は全然違う意味なんで・・・
・・・多分、誰が現れたかはすぐわかると思うんですけど・・・
剣に書かれた『夕凪』だけじゃわからないんじゃないかな・・・と

・・・まぁ、それはともかく

気になる今後の展開に続くには

次回を待て!


次回
『剣舞』


で お目にかかりませう
それではでは〜〜♪




ちなみに、
またまた「青山」が素子の体の『景太郎」で
「浦島」が景太郎の体の「素子」です

※昔の記憶の中に出てきた「青山」は
 中身が景太郎・・・、ではありません
 ・・・そして、「中学生くらい」と書いてありますが
 おそらくは「(大体)小学生」だと思います
 (身長から「中学生」に見えた・・・と)


ファイル5『接吻』へ
ファイル7『剣舞』へ
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