コノート城を解放した翌日、シュウはアーサーとティニーを連れてきて、話を始めた。

「ティニー、アーサーから聞いたけどイシュタル王女を知ってるみたいだな?」

「はい」

ティニーはシュウの質問にうなずいてそう言った。

「それで、1つ聞きたい。彼女を連れて行った少年がいる。髪は赤髪だ。誰だか分かるか?」

「それは・・・おそらくユリウス皇子です」

ティニーは少し口ごもってから答えた。

「ユリウス皇子だって!?」

アーサーが驚いて答えた。

「ティニー、お前はユリウス皇子を知ってるのか?」

シュウが再び聞いた。

「バーハラの都で何度かお会いしました。
 何といえばよいのか・・・人を引き付ける不思議な力と・・・氷のような冷たさを持った恐ろしい方です」

「氷のような冷たさ・・・あの時に見せた目か・・・」

シュウがそう呟いた時、トリスタンが突然部屋に入ってきた。

「シュウ、まずい、トラキアの竜騎士団が動き出した。マンスターの人々がこっちへと逃げてきている」

トリスタンの報告を受け、シュウは立ち上がった。

「分かった。トリスタン、騎馬隊を先に率いて行ってくれ、後ファバルとアサエロも誰かに連れて行ってもらってくれ」

「分かった」

トリスタンはそれだけ言うと、すぐに部屋を出て行った。

「話は今はここで終わりだ。2人もすぐに行くぞ!」

シュウは部屋に置いておいた斧をすぐに持ち、部屋を駆け出していった。2人も既に部屋から出ていた。


「ディムナ、俺達弓が使えないものは一部を残して逃げ惑う人々の保護をする。竜騎士は頼んだ!」

トリスタンはディムナにそう言い、逃げ惑う人々を案内していた。

「空を飛んでる奴らには俺達の出番だな」

アサエロが馬から下り、言った。

「俺達の力、見せてやるぜ、アサエロ、行くぞ!」

ファバルはそう言い、神器、イチイバルを構え、一番近くにいる竜騎士へ向けて矢を放った。そして矢は竜の翼へと当たった。

「さすがだな、ファバル。俺も負けてられないぜ」

アサエロも銀の弓を構え、矢を放ち、同じように竜の翼を射抜いた。

「よし、2人に続いて弓隊、撃て!」

2人が矢を放ったのを合図に、ディムナは指示を出し、自らも勇者の弓を構え、矢を放った。

「ディムナ、こっちは終わった。そっちは・・・終わったみたいだな」

シュウ達が駆けつけるころには既に決着はついていた。

「ああ、ファバルとアサエロの2人の活躍のお陰だ」

「そうか、2人ともありがとう、助かった」

シュウは2人にそう言い、軽く礼をすると、マンスター城へと向かった。


「始めまして、あなたがシュウ殿ですね。ホークと言います」

ホークはマンスター城の門でシュウに挨拶した。

「シュウでいい。それであなた1人でマンスターを守ったのですか?」

シュウが聞くと、ホークは首を振って否定した。

「私だけの力では守りきれません、ついてきてください」

ホークがそう言い、ある場所へと案内した、そこにはリーフ達がいた。


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