「えっと、そっちではその天馬騎士が仲間になったのか」

シュウはイード城から戻り、トリスタンの報告を受け、言った。

「はい、フィリと言います。よろしくお願いします、フィーやフェミナと一緒に行動すれば活躍できると思います」

「ああ、もとよりそのつもりだった」

シュウはフィリの挨拶を聞き流すように答えて報告を続けた。

「で、こっちは3名加わった。1人はどうやらイザークの王子らしい、他の2人は盗賊らしいが足を洗って俺達の協力してくれる」

「そうか、でもイザークの王子って・・・」

「知らないのも無理は無い、国では隠された存在だったらしい」

「なるほど、それでメルゲンとダーナだが・・・」

トリスタンは話題を切り替え、メルゲン周辺の地図を出した。

「アーチがやっかいだな。かといってそれを潰してもまだ次の策がある可能性が・・・」

とシュウがそこまで言った時レヴィンとアミッドが入ってきた。

「シュウ、アミッドに聞いた所うまく行けば歩兵部隊を全滅させることが出来るらしい」

「本当か!」

レヴィンの言った言葉にシュウは反応を示した。

「ああ、今フリージ軍が集結してるところは雨がたまりやすいんだ。
 そして今の季節はこの辺りで大雨が降りやすい。だから雨がたまった所に・・・」

「雷を撃つ、か」

シュウが結論を言った。

「ああ、そうだ」

「分かった。それじゃあフィー達を呼んで来てくれ、俺はアーサー達を呼んでくる」

シュウはトリスタンに言ってアーサー達を呼びに言った。

「・・・つまり、そういうことだ。
 アーサーはフィー、アミッドはフェミナ、フェリシアはフィリに助けてもらって上空から雷を落としてくれ」

「分かった。任せてくれ」

代表してアーサーが答えた。

「作戦は次の雨の日に行う。頼むぞ」

シュウはそう言って今度は部隊編成をしていた。

そして2日後、大雨の日となった。

「それじゃあ6人とも頼んだぞ」

「ああ、任せてくれ」

「私達も頑張ります」

アミッドとフィリがそれぞれ答えた。そして3体の天馬は飛び上がっていった。

「そろそろいいな。アミッド、フェリシア。準備はいいか」

「いつでもいける」

「任せてください」

「それじゃあ行くぜ」

アーサーは2人に確認を取って魔道書を取り出した。そして・・・

「「トローン!」」

「エルサンダー!」

2つの雷球と1つの雷がフリージ軍に直撃した。

「成功したみたいだな、全軍突撃!」

地上でシュウが指示を出し。フリージ軍をほぼ無傷で破り、城に向かっていった。


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