「一体どうすれば・・・」
報告結果を聞きながら頭を抱える少年が呟いた。
「リーフ様、今は孤立した兵の撤退を助けるための部隊をすぐに編成して出撃させましょう。まだ助かる兵はいます」
金髪の少女がリーフに叱咤するように言った。
「すまない、ナンナ。今は悩んでる暇はない!出撃できる者はすぐに出撃だ!」
リーフは仲間にそう指示を出した。
「今はとにかく、救援を待とう。レヴィン殿が教えてくれた人を・・・」
リーフはそう呟きながら自分自身も出撃した。
その頃、別の場所では
「アレス、また戦争が始まるの?」
「ああ、レイリアには悪いが・・・それに俺にはジャバローに拾ってもらった恩もある」
「あなたってやっぱり義理堅いのね」
アレスの言葉を聞いたレイリアが微笑みながら言った。
「悪いか?」
「いいえ」
その後も2人はしばし話し合っていた。
その頃、クーフとパティは1人の高位なダークマージと対峙していた。
「こいつは・・・只者じゃない、パティ、一気に行くぞ」
「うん・・・」
2人がそう呟いて向かっていこうとしたときにそのダークマージが言った。
「そういえばあの小娘はどうした?」
その言葉を聞いて2人の足が止まる。
「は、クトゥーゾフ様。あの盗賊なら先ほど牢屋の中に入れておきました。これが鍵です
そう言って部下はクトゥーゾフに鍵を渡した。
「つまり、私を倒さないとあの小娘は助けれないぞ」
クトゥーゾフがそう言った時、クーフとパティの後ろから風の刃がとんできた。
「大丈夫か!」
風の刃はアミッドが出したウィンドであり、声の主はシュウであった。その後ろにもアーサーがいる。
「ディジーから話は聞いた。今はこいつらを倒すぞ!」
「ディジーは大丈夫なの!」
パティがシュウに聞いた。
「ああ、かなり怪我してたけどユリアが杖を持ってきてるからそれで回復して今は眠っている。見張りに2人置いてあるから大丈夫だ」
シュウはそう言って斧をクトゥーゾフに向けた。
「お前達に私達の野望を邪魔させない!ヨツムンガンド!」
クトゥーゾフが魔法を使うがシュウがその魔法を斧で切り裂いた。
「何!」
クトゥーゾフは明らかにうろたえた。
「相手が悪かったな。俺の斧は魔法を切り裂く斧だ、あの世で後悔しな!」
シュウはそう言ってクトゥーゾフを上段から斬り、倒した。
「マンフロイ様・・・我らの希望を・・・」
クトゥーゾフはそう言って息絶えた。残りの兵もクーフの剣やアーサーの魔法などで一掃された。
「さて、紹介が遅れたな。俺はシュウ、後アミッドとアーサーだ」
シュウが2人の分も合わせて自己紹介した。
「ああ、俺がクーフ」
「私がパティよ。ところでディジーの場所に案内してくれる?」
「分かった。こっちだ」
シュウはそう言ってパティとクーフを連れてディジーの所へ向かった。