「イード砂漠、通称死の砂漠か・・・」

シュウが地図を見ながら呟いた。

「シュウ、イード城を制圧しないとロプトの兵に襲われる。数名の部隊でそっちに向かうべきだ」

レヴィンがシュウに助言した。

「分かった。それじゃあ歩兵部隊がいいな。ロドルバン、ラドネイ、アーサー、アミッド、後・・・ユリア、一緒についてきてくれ。
 トリスタンは残りの部隊をダーナの国境近くに配置を」

「分かった。そっちも頼むぞ」

そう言ってトリスタンは部隊をまとめに行った。

「それじゃあ、今言った人達は俺についてきてくれ」

シュウはそう言って砂漠の方に向かっていった。

その頃、イード城近くにて・・・

「パティ!急いで逃げて!追手が来たよ!」

「でも、ディジーは・・・」

「私がここを引き付けるから!多分奴らの狙いはその剣だと思う」

ディジーは追手のほうを振り返っていった。

「ごめん、ディジー!」

パティはディジーにそう言って逃げていった。

「私じゃ引き付けにならないかもしれない・・・それでもやることはやる!」

ディジーはそう言いながら剣を抜いて、追手に斬りかかった。

パティは無我夢中で走っていた。追手から逃げるために、とそこで1人の青年とぶつかった。

「大丈夫か?」

「え?・・・はい」

「その剣は・・・バルムンク!」

その青年はパティの持っている剣に目を止めた。と追手の声がした。

「あの追手は・・・そうか。えっと、君の名前は」

「あ、パティです」

「パティ、その剣を貸してくれ、それがあればあいつらは一気に倒せる」

「私も戦える!でも剣が無いから貸せない」

パティはバルムンクを抜きながら言った。

「仕方ない、この剣を使え。その剣はイザーク王家の者にしか使えない剣なんだ」

青年はそう言って自分の剣を渡した。

「え?イザーク王家って・・・あなたっていったい・・・」

青年はバルムンクを貰い、言った。

「イザーク王家最後の生き残り、クーフだ。戦えるなら行くぞ!」

「はい!」

クーフとパティは追手に向かって斬りかかっていった。

その頃、シュウ達はダークマージ達にてこずっていた。

「ちっ、敵の魔法を避けることを第一に考えろ!受けると毒が入る!」

シュウは敵の攻撃を避けながら言った。

「ラドネイ、こうなったらアレやるか」

「アレね、分かった。行くよ!」

ロドルバンとラドネイは一度近づいて軽く話した後2人で左右に分かれ、1人のダークマージに突撃した。

「行くぜ!」

ロドルバンがそう言ってダークマージを斬りつけた。その背後にラドネイが近づいて。

「止め!」

ラドネイの一撃を受け、ダークマージは動かなくなった。この連携攻撃は以前シュウ相手に一本取った攻撃でもある。

その連携などもあり、何とかダークマージ達を退けた。

「大丈夫か?みんな」

「俺達は平気だ」

「私達も大丈夫よ」

アミッドとラドネイが答えた。

「ユリアも大丈夫か?」

「はい、大丈夫です・・・」

「よし、このままイード城に進むぞ!」

シュウはそう言って城への道に向かっていった。

その頃、クーフとパティはイード城にいた。

「ディジー!どこなの!」

パティが走りながら叫んだ。とその横から剣士が斬りつけようとしたが、クーフがすぐに倒した。

「多分捕まって牢屋にいるんだろうな・・・そこまでの道を探さないといけないな」

クーフがそう言って階段を上がるとそこにはいかにも位が違うダークマージがいた。


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