シュウはガネーシャの町を歩いていた。
「やっぱり斧が売ってる店は少ないな・・・」
シュウがぼやく。シュウは今先ほどの戦いで壊れた斧の代わりを探している途中だ。
しかし侵略者の武器であるためかないか、質の悪い物ばかりであった。
「やっぱり先に剣を修理するか」
そう言って修理屋へと向かっていった。
同時刻、イザーク城では・・・
「やはり出兵せよということか・・・」
イザーク城の現領主であるヨハンがぼやいた。
「はい、ダナン様からはすぐにでもと」
ヨハンの副官であるフォルがそう言った。
「仕方ない、とりあえず出兵の準備は任せる」
「はっ」
フォルはそう言って部屋を出て行った。
「私はラドネイのいる軍などと戦いたくない・・・」
ヨハンはそう言いながらイスに座った。
さらに同時刻、ソファラ城にて・・・
「出兵しろなんて、親父は何言ってるんだよ!」
ソファラ城の現領主であるヨハルヴァが机を叩きながら言った。
「ヨハルヴァ様、落ち着いてください」
副官のカディがヨハルヴァをなだめた。
「そうだな・・・親父もバカなことをする。そう思わないか?」
「ええ、とにかく、一応準備をしておきますね」
「ああ、頼む」
ヨハルヴァがそう言うとカディは退室した。
「親父の野郎・・・ラドネイのいる軍なんて戦えるか!」
ヨハルヴァはそう言って窓を見た。
「よし、修理は終わったぜ」
「ああ、すまない」
シュウはお金を払い、修理が終わった剣を見た。
「さすがだな・・・」
「しかしずいぶんと刃こぼれしていたけど・・・しっかりと手入れしてたのか?」
修理屋の店長がシュウに言った。
「ああ、してたけど・・・ジェネラルと戦ったからな」
「なるほど、それなら刃こぼれするのも分かるな」
「とにかく、すまないな。それじゃ」
そう言ってシュウは修理屋を出た。
「とにかく、武器屋を回らるか・・・次はここだな」
シュウはそう言って路地裏にある武器屋に入っていった。
「そなたを待っておった・・・」
シュウが入った瞬間老人がそう言った。
「俺を?どういうことだ・・・」
「この斧を使うといい」
そう言って老人は1つの斧を取り出した。シュウはそれを持って軽く振ってみた。
「なるほど、使いやすいな。それで、代金はいくらだ?」
「いや、いらない。それよりも・・・1つ願いを聞いてくれないか?」
シュウが老人に聞くと老人は首を振り、そう言った。
「俺に出来ることなら」
「イザーク・・・いや、世界を解放してくれ・・・お前なら出来る」
シュウはそれを聞き、わずかに絶句した後言った。
「分かった。俺の人生をかけてでもやってやろう」
「頼んだぞ・・・」
「それじゃ、斧は貰っていくな」
そう言ってシュウは店を出た。
「頼んだぞ・・・たった一つの希望よ・・・」
店に残った老人はそう言った。
「斧も見つかったから。帰るかな、っとあれはマナとユリアだな」
シュウは前方にマナとユリアを見つけ、近寄った。
「2人とも、何をやってるんだ?」
「あ、シュウさん」
「シュウ様・・・」
「人手が足りないのでユリアさんにいろいろと手伝ってもらっているのです」
マナがそう言いながら重たそうな荷物を持っていた。
「なるほど、分かった。俺も手伝おう」
「すみません」
「気にするな。それじゃあ行くぞ」
シュウは2人の持ってる荷物の1部を持って城に戻っていった。