「出会い」・・・
それは唐突なものであり、何気ないものである

人は「出会い」に運命をも感じる

感じる感じないは人それぞれである
どんな理由であっても「出会い」は運命的なことなのだ

・・・歩いていれば何人もの人と何気なくすれ違う
そんななんともないようなことでも「出会い」なのだ・・・


運命の感じ方は人それぞれ
「出会い」によって運命が変わる・・・
そういうこともあるだろう

・・・運命は定められたものとは限らない
運命を切り開いていくのは他の何者でもない「自分自身」なのだ・・・


ファイアーエムブレム封印の剣/ロイの旅路[外伝]
闇魔道師
『出会い』




砂嵐の吹き荒れるナバタ砂漠・・・

ロイ達はナバタの巫女「ソフィーヤ」の案内によって
「ナバタの里」へ向かっている途中だった・・・

・・・今、ナバタの里はベルン軍の襲撃を受けている・・・

ナバタの里には「神将器」が納められているらしい・・・
もしかしたらベルン軍の目的は「神将器」かもしれない

そう思うロイは急いでナバタの里へ向かわねばならない
そう心に刻み、ベルン軍と戦いながら砂漠を進軍するのであった・・・



レイ『・・・あらかた敵は片付けたな』

チャド『思ったより弱ぇーんだな、ベルンって』

レイ『どういうことだ?』

チャド『だってよ、レイなんかの魔法で撃沈だぜ?
    意外とひょろいのな』

レイ『俺が強いんだ』

チャド『へーへー、そーかい』

?『・・・いえ・・・、竜騎士は・・・魔法に対する防御力に・・・劣っていますので・・・
  基本的に・・・魔法には弱いんです・・・・・・』

チャド『だとさ』

レイ『・・・・・・そーかよ
   わかったよ・・・』

?『いえ・・・、私・・・・・・』

チャド『おっと、こんなとこでつっ立ってるわけにもいかないな
    んじゃレイ、俺行くからな』

レイ『間違っても死ぬなよ』

チャド『お前に言われるほど弱くねーよ』


そう言うとチャドは砂嵐の中へ消えていった・・・


レイ『・・・ったく、人が心配してやってんのに・・・』

?『・・・・・・あの』

レイ『・・・盗賊だかなんだか知らねーけど・・・
   身の危険くらい・・・・・・ん?』

?『・・・魔道書・・・落としてますよ・・・』

レイ『いけねっ
   気付かなかったら砂に埋もれてたとこだな・・・』

?『はい・・・、この砂漠には・・・そういう落し物がよくありますから・・・
  気をつけてくださいね・・・』

レイ『・・・あ あぁ わかった』

?『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

レイ『俺も行かないとな・・・
   ・・・・・・、お前・・・何してんだ?』

?『・・・はい?』

レイ『何つっ立ってんだよ?』

?『・・・いえ・・・その・・・
  ・・・動け・・・なくて・・・・・・』

レイ『は?』

?『・・・・・・いえ、何でも・・・ないんです・・・・・・』


そう言う彼女の足(ヒザあたりまで)は砂に埋もれていた
・・・どうやら彼女の長い薄紫色の髪も埋もれてしまっているようだ

レイ『・・・・・・埋もれてんのか・・・』

?『・・・いえ・・・たいしたことじゃありませんので・・・』

レイ『こんなに埋もれてたら動けないだろ』

?『・・・あ、私のことはいいです・・・
  先に行って・・・・・・ください・・・・・・』

レイ『ほっとけるかっての』

?『・・・・・・あなたは優しい人なんですね・・・』

レイ『・・・・・・
   なわけねーだろ・・・』


レイ(・・・兄貴に似てきたのか・・・俺・・・?)


?『・・・あの・・・』

レイ『動くなよ、やりにくいから・・・』

ソフィーヤ『・・・・・・あなたの名前は・・・?
       ・・・あ、私・・・ソフィーヤです・・・・・・』

レイ『・・・レイ』

ソフィーヤ『・・・レイさん・・・・・・ですか・・・
       ・・・いい名前ですね・・・・・・』

レイ『・・・・・・「さん」はいらない・・・』

ソフィーヤ『・・・レイ・・・でいいんでしょうか・・・?』

レイ『・・・・・・さんづけよりはな・・・』

ソフィーヤ『・・・・・・』


なんとかソフィーヤの足を砂から出すことに成功した様子


レイ『・・・・・・ほら、これで歩けるだろ?』

ソフィーヤ『・・・はい、・・・ありがとうございます・・・』

レイ『・・・にしても、一体どんだけ長くつっ立ってたんだ・・・?
   足が埋もれるまでって・・・相当長い時間かかりそうだが・・・』

ソフィーヤ『・・・・・・いえ、砂嵐が強いので・・・
       ・・・短時間で・・・・・・』

レイ『お互い気をつけないとな
   ・・・・・・?』

ソフィーヤ『・・・・・・・・・・・・』

レイ『どうしたんだ?
   ・・・調子でも悪いのか? 顔色悪いぞ?』

ソフィーヤ『・・・いえ、大丈夫です・・・・・・
       ・・・・・・本当に優しいんですね・・・レイは・・・・・・』


レイは足下(あしもと)に1冊の魔道書が落ちているのに気がついた


レイ『ん?
   これ・・・闇魔道書・・・ミィルか
   お前も闇魔道師なのか?』


レイが顔を上げたときにはソフィーヤの姿はなかった・・・・・・


レイ『・・・いつの間にいなくなったんだ・・・?
   視界が悪いのに・・・・・・ 敵に襲われたりしてないだろうな・・・?』

チャド『随分心配してるんじゃねーか?』

レイ『う うるせぇっ!』

チャド『照れんなって』

レイ『・・・・・・別にどうでもいいだろ!』


レイ(やっぱ兄貴に似てきてるんだ俺・・・
   ・・・くそっ・・・)




ソフィーヤ『・・・・・・あの』

賊『あ? 何だぁ嬢ちゃん』

ソフィーヤ『あの・・・ 道を・・・開けてほしいのですが・・・』

賊『あ? 何言ってんだぁ?
  よく聞こえねーなぁ 嬢ちゃん』

ソフィーヤ『・・・すみません
       ・・・・・・あの、通してくれませんか・・・?』

賊『もっとハッキリ言えや、全然聞こえねーぞ』

ソフィーヤ『・・・・・・・・・・・・・・・・・』

賊『あ?』

ソフィーヤ『・・・通してください!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

レイ『ん? 今の声・・・』

チャド『やっぱ彼女のことが心配なのか?』

レイ『べ 別に・・・ そんなんじゃ・・・』

チャド『前方約150m先に、大男&少女の姿を発見
    直ちに出動せよ』(盗賊は目がいい)

レイ『・・・・・・・・・あのなぁ』

チャド『心配なんだろ? 行ってやれって』

レイ『・・・くそっ』


レイは砂嵐の中を駆け出した


チャド『・・・何が「くそっ」なんだか・・・』


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

賊『通りてぇなら条件がある』

ソフィーヤ『・・・・・・通るだけなんですけど・・・』

賊『金目の物置いていきな』

ソフィーヤ『・・・そんな・・・私・・・・・・お金になるような物なんて・・・』

賊『いろいろ持ってんじゃねぇかよ
  服とか髪とかな・・・』

ソフィーヤ『・・・そんな・・・・・・・・』

賊『ほかに言うなら・・・
  ・・・・・・身体とかな』


レイ『さすがに身体はヤバイんじゃないか?おっさん』

賊『あ? なんだてめぇ』

レイ『何やってんだよお前・・・』

ソフィーヤ『・・・いえ・・・たいしたことでは・・・』

レイ『どこがだよ』

ソフィーヤ『・・・・・・・・・いえ・・・』

レイ『逃げるぞ!』

ソフィーヤ『・・・え?』

賊『ちぃっと待ちな!』

レイ『なんだよ?』

賊『せめて金目の物は置いていきやがれ』

レイ『俺、たいしたもん持ってねーから』

賊『魔道書でもいいから置いてかねーと・・・』

レイ『・・・なんだ? 魔道書でもいいのか・・・?』

賊『置いてかねーと俺の斧が暴れだすぜ・・・』

レイ『・・・・・・上等だ
   やってみろよ・・・』

ソフィーヤ『レイ!?』

チャド(・・・何言ってんだよあいつは)

賊『死ねやぁ!』

チャド(おっさん短気だな・・・)

レイ『・・・(呪文)・・・リザイア』

ソフィーヤ『レイッ!』

チャド『あんのバカ!
    状況をよく見ろ!
    ・・・・・・じゃねぇ!
    だ 誰か人は・・・』


ザシュッ



チャド『レイ!?』

ソフィーヤ『・・・・・・れ レイ・・・
       レイーーーーッ!!!!

---------続

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2章⇒


---あとがき(らしき文章)---


アレンジ版「少年少女」・・・いかがでしたでしょうか?

・・・別にどうでもいい
・・・・・・というのも一つの感じ方ですけどね・・・
(書いた側として少し悲しいけど)

・・・まぁ、自己満足で自分勝手に書いてるので
こちらから感想を要望したりはしないんですけどね
(感想くれれば嬉しいな・・・と思うくらいで)


とりあえず、「少年少女」シリーズはアレンジして全部書くつもりなので・・・

アレンジって言っても見比べてみればかなり変わっちゃってますけど・・・

・・・まぁ、見やすくはなりましたよ・・・と
(そして長くなっちゃいましたよ・・・)


--間違い等ありましたら教えていただけるとありがたいです--
  その際は掲示板やらメールやらでお願いします・・・


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