96話

「召喚の資格を持つ者よ、誓いを立てよ」

「オリジン、それじゃあ・・・」

「今一度、心持つ者を信じてみよう。お前が言った、誰もが等しく生きられる世界のために、私も自ら動く」

「しいな、頼む」

ロイドがしいなに言った。

「自分が自分らしく生きられる世界を・・・誰かが無意味な死の犠牲にならない世界を取り戻す!それを誓うよ」

しいながそう言ってオリジンと契約した。

 

「くそ!コレットが連れ去られちまった・・・」

ヘイムダールでエルフ達を助けてからロイドが悔しそうに言った。

「救いの塔も崩れたしな・・・どうする?」

俺がクラトスに聞いた。

「エターナルソードだ、エターナルソードの時間と空間を操る力を使えばデリス・カーラーンに渡れる。
 だが、それにはお前のために契約の指輪が必要だ」

「アルテスタは無理だ、あの時の怪我がまだ残ってる」

鎌が言った。

「シルヴァラントに行こう、親父もドワーフだ。きっと作れる・・・俺は、そう信じる」

ロイドがそう言ってレアバードを取り出した。

 

「もうすぐだな」

「明日、全てが終わりますね」

俺と鎌が呟いた。

「そういえば翔達って異世界の人何だよね?この戦いが終わったらどうするの?」

「おそらく、終わったら別れるだろうな」

ジーニアスの質問に俺が答えた。

「そうなんだ・・・」

「元々俺達は存在しないはずの者なんだ、こうして出会えたのは運命の悪戯なんだろうな・・・」

鎌が呟いた。

「とにかく、今日は早いうちに休むか。明日は最終決戦だからな」

俺がそう言って武器の手入れを始めた。

「翔さん・・・」

「どうした、奈菜」

「明日、何ですよね?」

「ああ、ミトスがいる所にシリカもいるはずだ。頼んだぞ」

「はい!」

異世界での最後の夜は更けていった。明日で全てが終わるんだな・・・。

 

「ロイド、エターナルリングは完成したか?」

俺がロイドに聞いた。

「ああ、これでエターナルソードが使えるはずだ」

「どうやら新しい剣も手に入れたみたいだな」

俺がロイドの双剣を見ながら言った。

「ああ、親父と父さんがくれた剣だ、よし!行こう!」

ロイドはレアバードに乗ってそう言った。


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