93話

「半端じゃない力だな・・・」

俺が呟いた。

「だからって負けるわけには行かない!烈風刃!」

鎌が剣で刃を起こした。しかしユグドラシルはそれを弾いた。

「そんなもの聞かない、ディースネル!」

ユグドラシルはお返しとばかりに光の柱を鎌に向かって撃った。鎌はすんでの所でそれを回避する。

「行きます、大いなるマナよ、ここに集いて敵を滅ぼせ、テトラスペル!」

「天光満つる所に我はあり、黄泉の門ひらく所に汝あり、出でよ、神の雷!インディグネイション!」

奈菜とジーニアスの術が同時に発動した。

「邪魔だ!レイ!」

ユグドラシルはその術に耐え、逆に2人に術を使った。2人はすぐに防護技を使って防ぐ。

 

「まだ余力があるみたいだな・・・」

鎌が長い戦いの最中ぽつりをこぼした。

「こうなったらあれを使うしかないな・・・」

俺が呟いた。あの力・・・今の俺なら使えるはずだ・・・。

「みんな、ちょっと持たせてくれ。こうなったら俺の力全開でやるしかない!」

俺はそう言ってみんなにしばらく戦闘を任せ、精神集中をした。

「破壊の力、そして改変の力・・・我の元に集え・・・」

力が体中を駆け巡るのが分かる。そして、俺の背中から翼が生えた。そして飛び上がり。

「その身に刻め・・・ニーベルンヴァレンスティ!!」

「させるか!」

俺の技とユグドラシルの技が激突した。そして・・・俺の力がユグドラシルの力に勝った。

「僕が・・・負けるわけがない・・・姉様と・・・還るんだから・・・」

ユグドラシルはそう言って消え、クルシスの輝石だけが残った。

「終わった・・・」

ロイドが呟いた。

「果たしてそうかな?」

突然後ろから声がした。クラトスだ。

「まだ世界は引き裂かれたままだ、大樹も発芽していない。何が終わったと言うのだ」

「クラトスか、ちょうどいい。あんたは、ミトスの何に共感したんだ?」

ロイドが聞いた。

「ミトスは私の剣の弟子であり、かけがえのない仲間だった。それで、十分ではないか?」

クラトスはそう答えた後さらに話した。

「これ以上話すことはない、オリジンの封印を解きたければ私を倒すがいい。オリジンの封印の前で待っている」

そう言ってクラトスは去っていった。

「俺達も一度帰ろう」

俺がそう言い、誰も異議を唱えなかった。


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