91話
「ロイドは傷つけさせないよ!」
ジーニアスが術を使ってロイドに攻撃しようとしていた。ユグドラシルに攻撃する。
「み、みんな!無事だったのか!」
ロイドが叫ぶ。
「言ったろ、最後の大舞台には間に合ってみせるって」
しいなが言う。
「私と同じ苦しみを味わいたくないだろう」
リーガルが頷きながら言った。
「せっかく新しい世界が出来ようとしているのに、それを見逃す手はないでしょう?」リフィルも杖を取り出しながら言った。
「私、まだ戦えます。戦える限り、あなたのそばにいます」
プレセアも斧をトンと置いてそう言った。
「どう?僕のこと見直した?」
ジーニアスが得意げに言う。
「こんな目立つこと、ロイド君1人に任せるわけないでしょーが」
ゼロスもおちゃらけた中に真剣さを含む声で言った。
「言っただろ。後で追うって」
「私もまだがんばります」
俺や奈菜も武器を構えて言った。
「プロネーマ、お前の不始末だ。このザコ共を片付けろ」
ユグドラシルがそう言い、プロネーマが前に出た。
「汚点はすべて、取り除いてくれようぞ」
「お前に時間を割いている暇はない、一気に行くぞ!」
俺がそう言って力を使うため精神集中する。しかしそれよりもプロネーマの術の方が早かった。
「ブラッディランス!」
「ちっ、マジック・プロテクト!」
俺は精神集中をやめて防護技を使った。その間にロイドが距離を詰める。
「一気に行くぜ!魔神双破斬!」
「行きます。グランドクロス!」
「チャンスだ、綜雨衝・滅!」
ロイドの攻撃と奈菜の天使術で隙が出来た所に俺が槍に破壊の力を込めて何度も突く。
その突きをすべてくらい、ユグドラシルの近くまで吹き飛ばした。
「ユグドラシル様・・・どうかお助けください・・・」
プロネーマが蚊の泣くような声をあげた。
「成功だ、姉様が目覚める!」
ユグドラシルが叫んだ。
「ユグドラシル様・・・どうか・・・ミトス様」
「私をその名で呼んでいいのはかつての同士だけだ!」
ユグドラシルがそう言って術を放ちプロネーマを弾き飛ばした。
「ひ、酷い・・・」
プレセアがそう呟いた。しかしユグドラシルはそれを気にも留めず。装置の方を見た。そ
してコレット。否、マーテルの器となったコレットが目覚めた。