82話
「コレット・・・大丈夫かな」
ロイドが呟いた。あの戦いの後何とか逃げることが出来たけど・・・。
あれからジーニアスの元気がない、確かのこの時点でユグドラシルの正体が分かったからな。
「とにかく、今は直ることを信じるしかないだろう」
俺がそう言って外に出ようとした。そしてジーニアスとすれ違う時
「後悔だけはするな・・・」
俺はそう呟いた。ジーニアスはその意味に気づいてないようだったが。
「さて、ちょっと食料を調達してこないとな・・・」
俺はそう呟いて離れた場所で料理を作り始めた。
「翔、そろそろ時間ですよ・・・」
「ああ、分かってる」
鎌の呟きが聞こえ、俺は目を覚ました。俺達はみんなを起こさないようにこっそりと外に出ていく。
「ちょうどいい時間帯だったな、レネゲートが来てる」
俺達はレネゲートのすることを見守っていた。俺達が出るのはもう少し後だ。ミトスが出てきた時に俺達も出る。
先が分かってるので出来ることだ。
「ずいぶんと陳腐な演説をありがとう」
ミトスの声がした、出番だな。
「ようやくしっぽを出したか、ユグドラシル」
俺と鎌がそこに登場した急に出てきたためロイドは驚いていたが俺達は気にしない。
「よく気づいたね、いつ気づいたんだい?」
ミトスが俺に聞いてきた。
「初めてあなたと会った時からですよ、最も、僕も翔も表には出しませんでしたが」
とそこにミトスが雷球を飛ばした。それがユアンに当る。
「なかなか面白い趣向だったよ、まさか僕の邪魔ばかりする薄汚いレネゲート率いていたのが、お前だなんて。
本来は殺す所だけど姉様に免じて命だけは助けてあげるよ」
そう言って雷球を飛ばし続けた。
「さて、止めないといけないな」
「そうですね」
「僕に勝てると思うのかい?」
ミトスが勝ち誇るように言った。
「お前を倒す気はない、ただ攻撃を防ぐだけだ!」
そう言って俺と鎌はミトスと対峙した。
「痛て・・・」
「さすがに無茶しましたね・・・」
俺と鎌がレアバードに乗りながらぼやいた。今はフラノールに向かっている。
アルテスタがミトスの攻撃を受けて怪我をしてそのために医者を呼びに行っている。俺と鎌は俺の術である程度回復したが、
「それじゃあ、俺達はこの町で待ってるからな」
「はい・・・」
プレセアが答えて医者と共に出て行った。医者と共に行ったのはプレセア、しいな、リーガル、リフィルの4人だ。
「遅いな、ゼロスの奴。向こうから話があるって言ってたのに・・・」
俺がぼやいていた時ノック音が聞こえてきた。
「誰だ?入っていいぞ」
俺がそう言うと奈菜が入ってきた。どうしたんだ?
「あの、翔さん、ちょっと話を聞いてください」
「いいけど、なるべく手短に済ませてくれ。ゼロスが俺に話があるらしいから」
「はい、分かりました」
そして奈菜は話し始めた。