81話
「無重力って面白いね〜」
「そうだな」
ロイドとコレットが無重力の空間で遊んでいる。今はそんな時じゃないけどな。
「しかし無重力か・・・こんな所で体験するとはな」
「そうですね、でも下手の無重力にいると重力がある所に戻ったときが大変ですね」
俺と鎌の会話、ちなみにその横には遊んでいるゼロスもいる。鎌が今押して壁に激突したけど。
「この空間・・・なかなか慣れないものね・・・」
「そのようだな・・・」
リフィルとリーガル、ちょっと酔ってるな・・・。
「うげ!」
前を歩いていたゼロスがいきなり声を上げた。無重力空間から抜けたので浮いていたゼロスは見事に落ちたと言うわけだ。
「俺達は慎重に・・・」
ゼロスの教訓を受け俺達は慎重に降りた。
「ようやく戻ってきたな・・・長かった」
ロイドがぼやいた。同感、なんで後半になればなるほどめんどくさいダンジョンが多いんだろうな・・・。
「この剣、もしかしてエターナルソードかな?」
ロイドが台座にあった剣を見てそう言った。
「まさか、こんな所に大事な剣を置いておくか?」
ゼロスが否定する。
「どっちにしても分かる人に見せればいいんじゃないか?」
「そうだな」
ロイドが俺の意見を聞いて剣に近づいた。その時、ロイドは何かに弾かれた。
「無駄だ、その剣はお前には使えない」
上からそう声がした。ユグドラシルだ。
「ちっ、逃げるしかないな・・・」
俺がそう呟いた。
「逃がさん!」
ユグドラシルがそう言って俺達に向かってきた。
「行くぞ!レイ!」
ユグドラシルがいきなり術を放ってきた。
「勝てないかもしれないけど、やるしかない!行くぞ!」
俺が弓を取り出して矢を放った。
「甘い、ディースネル!」
「ぐっ!」
ユグドラシルは俺の矢を跳ね返して逆に俺に攻撃をしてきた。俺はかわしきれず攻撃を受ける。
「まとめて行くぞ、ユグドラシルレーザー!」
強力なマナの塊が一気に噴射されて俺達は吹き飛ばされた。
「なんて力だ・・・」
ロイドが呟いた。そもそもここでこの技使わないはずなのに・・・。