79話

「おーい、セレス。お前に預けておいたクルシスの輝石、返してくれないか?」

ゼロスがセレスに言った。修道院まではいつも通りレアバードですぐに着いた。

「ご勝手に、それは元々お兄・・・神子様の物ですわ」

セレスが突き放すような口調で言った。照れ隠しが入ってるんだよな。

「えっと、ここだったかな?」

ゼロスが机の引き出しを開け、クルシスの輝石を取り出す。

「それじゃあな・・・」

ゼロスはそう言って去っていった。

「お気をつけて・・・」

セレスがそう呟いたが俺はあえて気づかないことにしておいた。

 

「これがクルシスの輝石か・・・」

修道院の外で俺がぼやいた。あまり一応シルヴァラントでもコレットの奴を見たけどあまり詳しくは見てないからな。

「きれいですね・・・」

奈菜がそう言って輝石に触った瞬間周囲が突然光った。

「え・・・奈菜、それ・・・」

俺が奈菜を見てそう言った。何故なら奈菜の背中からコレットと同じように羽が生えていたからだ。

「クルシスの輝石のせいかも知れませんよ、ちょっと貸してくれませんか?」

鎌がそう言って奈菜から輝石を借りても奈菜の羽は消えなかった。

「もしかしたら・・・クルシスの輝石に触った時に何かが起きた。そう考えるのが一番妥当だな」

俺が考えながらそう言った。

「でも、コレットさんみたいに羽もしまえますよ」

そう言って奈菜が羽をしまった。

「今の所は何もないみたいだな、とりあえず救いの塔に向かおうか」

俺がそう言ってレアバードを取り出した。

 

「よし、着いたな」

俺がそう言ってレアバードから降りる。

「ゼロス、頼んだぜ」

ロイドがゼロスに言った。ゼロスは封印の石版に手を当てた。そして扉が開いた。

「どうよどうよ!俺様って今輝いてる?神子って感じ?」

「ゼロス君、どうかしましたか?」

はしゃいでるぜロスを見てプレセアが言った。

「何がよ?」

「いつも以上に・・・その・・・」

そこまでプレセアが言った時しいなの横槍が入った。

「うるさい、ってんだろ。まったく、お調子者なんだから」

そう言ってすぐに中に入って行った。

「うひゃひゃひゃ」

ゼロスが笑い飛ばした。そしてすぐに

「鋭いねぇ・・・」

そう呟いた。多分それが聞こえたのは俺と鎌くらいだな。

 

「な!クラトス!」

ロイドが叫んだ、その隣にはシリカもいる。


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