75話
「あれは?アルテスタの家の近くの崖が崩れてるぞ!」
俺がそう言ってレアバードの高度を下げた。
結局あの後ダイクに見て貰ったが分からないのでアルテスタに見てもらうということでアルテスタの家に向かっている。
「こりゃひで〜な・・・」
ゼロスが呟いた。確かに・・・ゲーム画面だとどうしても伝わらないからな。
「アルテスタさん、無事だったみたいだな」
ロイドが扉を開けていった。
「ん?ミトス、その足の怪我はどうした?」
ミトスの足の怪我に気づいた俺が聞いた。
「タバサがあの崖崩れで潰されそうになった所をミトスが庇った時に怪我をした。幸い軽傷ですんだ」
アルテスタが答える。
「ところで聞きたいけど・・・」
俺がコレットのことについて話した。
「なるほど・・・それはおそらく永続天使性無機結晶症じゃろう。要の紋を装備していても起こる拒絶反応じゃ。
治療法ははるか昔に失われたとされているが、古代大戦の資料ならばあるいは・・・」
「なるほど、古代大戦の資料か・・・クラトスの言った通りだな」
と、そこに鎌が口を出した。
「確かサイバックに古代大戦についての資料があったはずです。まずはそこを当りましょう」
鎌がそう言って外に出ようとするとミトスが呼び止めた。
「僕も一緒に行っていいかな?前に一度行ったことがあるから資料の位置は大体分かるよ」
「いいぜ、ジーニアス。お前のレアバードに乗せてやれ」
俺がそう言ってレアバードを取り出し、乗り込んだ。
「これ、だな。どうやらコレットと同じ病気にかかった人がいるみたいだな」
俺が資料を見つけていった。
「それで、その人はどうなったんだ?」
「えっと、どうやら治療されたみたいだ」
俺が本を見て答える。
「生憎この本には載ってないみたいだけどな・・・」
俺が本を閉じてそう言った。
「それじゃあどうするんだよ?」
ゼロスが俺に聞いてきた。
「もっと詳しいことが分かると良いんだけどな・・・ゼロス、どこか知らないか?」
俺がゼロスに聞き返した。ゼロスは少し考えてから俺に言った。
「そうだな・・・王室に保管してある資料くらいしか思いつかないな。でも今メルトキオは教皇の野郎が出しゃばってるしな」
「虎穴に入らずんば虎児を得ず、危険だけど行くしかないな」
俺がそう言った。ただ、これってもう少し後に言うセリフなんだけどな・・・。
「それしか方法がないのだろう。向かう先はメルトキオだな」
リーガルがそう言った。決定だな。
「でも、メルトキオに向かうにしてもまずはミトスを送っていく必要があるな」
「あ、大丈夫、僕は1人で帰れるから」
ミトスが言った。確かにお前が本気出せばこの辺の魔物はすぐ倒せるな。
「それじゃあ気をつけていけよ、一応これ、持たせといてやるよ」
俺はそう言ってミトスにホーリィボトルを持たせておいた。
「ありがとう、翔さん達も気をつけて・・・」
そう言ってミトスと別れた。まあ俺達も大丈夫だと思うけどな。