68話
「そろそろやばいな、これで決めてやるよ!」
タカヒロが叫び、詠唱を始めた。
「天、地、すべてを揺るがす力よ、我が呼びかけに答えよ!メテオブラスター!」
空から隕石が降り注いだ。
「面白い・・・ならば俺も本気で行こう」
そう言って俺は槍を地面に突き刺した。そして詠唱を始めた。
「我に集え、崇高にして強固なる力!バスターブローク!」
突き刺した槍の周りから特殊な魔方陣が出て、そこから白い竜がいくつか飛び出した。そして隕石と竜が激突した。
「くっ、何だあの力は・・・」
「まさかあの技を使わされるとはな・・・。強かったぜ、お前」
俺の力が勝った。タカヒロは既に倒れていた。
「しょ、勝者!翔!ミトス杯の優勝者は翔に決まりました!」
アナウンサーが驚きながら俺の勝利を伝えた。あの力、久々にほぼ全開で使ったからな、暴走するかと思った・・・。
「という訳で優勝商品の弓を貰った」
俺がそう言ってみんなに弓を見せた。エルヴンボウと銘が書いてある。聞く所によるとこれはエルフが作ったとされる弓らしい。
「そっちは上々みたいだな」
俺が言うようにどうやらシャドウと契約出来たらしい。あのダンジョン行かなくて良かったよ・・・あそこめんどくさいし。
「後はルナとアスカだな、まずは情報を集める必要があるな」
俺がそう言ってレアバードに乗り込んだ。
「さて、これでようやくアスカを呼び寄せれるな」
俺がリンカの木の前でそう言った。
あれから情報を探し、リンカの実で出来た笛を風の旋律に乗せれば会える可能性があると言うことでリンカの木を探していた。
そうしてようやく見つけたところだ。
「まずは土を元気にする必要があるな」
「それはあたしに任せて、気高き母なる大地のしもべよ、ノーム!」
しいながノームを呼び出して土を元気にした。
「これでいいはずだな、リフィルさん、次お願いします」
「ええ、分かっていてよ」
リフィルはそう言ってユニコーンの角を取り出し、木に当て、術を詠唱した。
「レイスデット!」
そして術の効果が発揮すると、リンカの木が復活した。
「後は俺とプレセアに任せてくれ」
ロイドが手ごろな実を捜しながら言った。
「分かった。俺達は野営の準備だ」
俺達は野営の準備に取り掛かった。
「これでようやく世界を元に戻せるんだな」
レアバードに乗りながらロイドが言った。俺は先が知ってるせいで素直なことは言えないんだけど・・・。
「マナの守護塔に着いた、降りるぞ!」
俺がそう言ってレアバードの高度を下げ、降りた。