59話
「つまり、ここに天使が来て村を襲ったというわけか」
「ええ、僕は村のはずれに住んでいたから大丈夫でしたけど・・・」
今ここはプレセアの家の前だ。オゼットに雷が落ちて向かった所1人の少年、ミトスだ。が倒れていたのでここに来たというわけだ。
「あれ?ミトス、お前ハーフエルフじゃないか?」
「ぼ、僕は・・・違う・・・」
明らかにミトスはうろたえた。ハーフエルフだな。
「大丈夫だ。俺達はハーフエルフだからって差別しない」
俺の変わりにロイドが答えた。
「それに、僕や姉さんもハーフエルフだよ」
ジーニアスの一言でどうやらミトスも安心したみたいだな。
「とりあえずここにいても得策じゃないですから、アルテスタの所に向かいましょう」
鎌がそう言い、アルテスタの所に向かった。
「何でリフィルさん出てっていったんでしょう・・・」
奈菜がレアバードに乗りながら行った。
あれから翌日、リフィルの姿が見えないということで探している。
「とりあえずアルタミラで情報を聞いた方がいいんじゃないか?」
ゼロスが言った。ちょうどアルタミラの前だったからな。
「よし、1回アルタミラで情報を聞くぞ」
俺がそう言ってレアバードをしまいこんだ。そして町に入ろうとしたら、
「すまないが私はここで待たせてもらおう」
リーガルが町の前で言った。そういえばそうだったな。
「分かった。出る時に声をかける」
俺がそう言った。
「アリシア!」
石碑の前にいた老人、ジョルジュだったかな?がプレセアを見て声を上げた。しかし即座に
「違うか、アリシアは確かにあの時・・・」
そう呟いた。それを聞いたプレセアはジョルジュに聞いた。
「アリシアを知ってるのですか?」
「ああ、アリシアは数年前に亡くなった。
レザレノ・カンパニーの屋上の空中庭園にアリシアの墓があるから見に行くといい、これを使えば中に入れる」
そう言って俺に会員証を渡してジョルジュは去っていった。
「異界の扉か・・・すぐ近くにあるな」
俺が言った。あの後空中庭園のアリシアの墓を見に行った時、異界の扉について聞いた。
そしてリフィルがそこにいるとほとんどの者が分かった。
「急いだ方がいいですよ。もうすぐ夜になります」
鎌もそう言ってレアバードに乗り込んで異界の扉を目指した。