50話
「ここが鉱山か、早い所抑制鉱石を見つけてプレセアを正気に戻してやらないとな」
俺が鉱山にあったガードシステムをぶっ壊しながら言った。ガードシステムは暴走していたが俺が操作して動かないようにした。
「感謝する」
「ん?」
リーガルが俺にそうささやいてきた。
「いや、何でも無い」
「関係ないわけじゃないだろ、リーガル・ブライアンさんよ、俺と鎌は正体を知ってる」
俺がリーガルにささやき返した。
「まあ、今は黙っておく、正体を明かすのは自分自身で決めてくれ」
俺はそう言って先に進んでいった。
「何だありゃ?」
ロイドが前方を見て言った。
「あれはバキュラだ、自動ガードシステムの1つだ」
リーガルが答えた。
「なるほど、それなら俺に任せとけ」
俺が手をかざし、精神集中した。そしてバキュラの周りに紋章が現れ・・・
「これで終わりだ」
力を解放した。するとバキュラは一瞬にして消えた。
「よし、これで行くか」
俺はさっさと先に行った。
「これが抑制鉱石か、よし。ちょっと待っててくれ。まじない程度の奴だけどすぐに作る」
「それじゃあ俺達もここらで休憩するか」
そう言って俺は料理の準備を始めた。
「ふむ、料理か。手伝いはいるか?」
リーガルが俺に聞いてきた。
「ああ、手伝ってくれ。えっと、その野菜を切ってくれ」
リーガルが料理得意なのはここに向かう途中で分かったことだ。
「よし、出来た!」
ロイドの声が響いた。出来たみたいだな。
「お疲れさん、これでも食べな。一応トマトは抜いておいたから」
俺はそう言ってポテトサラダを渡した。ちなみにトマトを抜いた理由はロイドが嫌いだからだ。
「ああ、ありがとう」
ロイドはサラダを受け取って食べ始めた。