48話
「ここがミズホか、何か懐かしい雰囲気だな」
俺がぼやいた。それを聞いていたしいなが俺に聞いた。
「翔達のいる異世界もこんな雰囲気なのかい?」
「ここみたいな所もあればメルトキオみたいな所もあるって所だな。俺の従兄妹がここに近い雰囲気の場所に住んでるんだ」
俺がそう答えておいた。
「お〜い・・・翔君、ロイド君。手伝ってくれよ・・・」
ゼロスがかなりかすれた声で俺達を呼んだ、ここまでゼロスが1人でリーガルを担いでいたからだ。
「私が手伝うね〜」
そこにコレットが助け舟を出す。
「おお〜、コレットちゃん優しいな」
そしてコレットがリーガルを持ち上げると・・・あっさり持ち上がった。
「昨今の男性ときたら・・・嘆かわしいこと」
リフィルの呟きが聞こえた・・・それを言われると返す言葉が出ないな・・・。
「あの?翔さん、鎌さん?」
奈菜が俺達に聞いてきた。ちなみに俺達3人は部屋が狭くなるからということで中で話をするのを辞退した。
まあ俺も鎌も先が分かってるから大丈夫だけど。
「何だ?」
「2人は先のストーリーが分かってるんですよね?」
「ええ、そうですよ。もしかしてこの先のことが知りたいのですか?」
「あ・・・でも・・・」
奈菜は戸惑っているようだったので俺が一言だけ言っておいた。
「先のことが知りたいのは分かる。だけどそれはつらいことでもあるからな」
俺がそう言った時、リーガルが目を覚ました。一応リーガルを見張ってたからな。
「目が覚めたか」
俺がリーガルに言った。
「ここは・・・」
「とりあえず僕達を襲った事情を話してもらえますかね?」
「いいだろう、私は教会に命じられてコレットという娘の回収だ。そしてそれとともにそなた達の殺害だ」
「腐った教会ですね」
鎌がぽつりと呟いた。俺も同感だ。
「ところで・・・名前は何と言うんですか?」
奈菜が聞いた。そういえば俺と鎌は既に名前を知ってたからな。
「リーガルだ」
「リーガルか、所で1つ聞きたいが何故あの子と話がしたいんだ?」
俺が核心にせまる質問をした。
「・・・」
「だんまりか、別にかまわないけどプレセアは今エクスフィアに寄生されている。話は出来ない」
「それはまことか?」
リーガルが驚く、俺はさらに話し続ける。
「ああ、何でもエンジェルス計画という奴のせいであんな状態になっている」
「そうか・・・私はあの子と話がしたい、だから元に戻すのを手伝って欲しい」
「俺はいいけど・・・後でロイド達に聞いてみないとな」
「僕もかまいませんよ」
「私も・・・」
俺達現実世界組は肯定した。後はロイドに話を聞けばいいな。