43話
「下水の中だけあって汚いな・・・」
「そうですね・・・。早く仕掛けを解いて町の中に入りましょう」
今回は珍しく俺や鎌もぼやいた。別にきれい好きという訳じゃないけどさすがにここは・・・。
ゴミを押すってのはさすがに抵抗があるな・・・。
「ゴミを押すのか・・・やっぱり嫌だな・・・。鎌、風の魔術で押せないか?」
「押せないことはないですけど・・・」
鎌が口ごもりながら答えた。ああ、これに風を加えると多分はじけ飛ぶからな。
「おい、ゼロス、ジーニアス。リフィルさんとロイドと鎌は無理だけど他の人とまとめてくれ」
俺はこの先起こることが予想できたので2人に頼んだ。
「何で?」
「9割くらいの確立でやばいことが起こる。俺達男性陣で女性陣をガードするんだよ」
ジーニアスの説明にはそれだけ言っておいた。そうしているうちにロイドがゴミ圧縮機からブロック状にしたゴミを出してきた。
「鎌、頼むよ!」
「どうなっても知りませんよ・・・スラストファング!」
鎌が晶術を使ってゴミを動かそうとした時、ブロック状のゴミは見事に砕けはじき飛んだ。
「来たぞ、ガードだ。マジック・プロテクト!」
「仕方ないな〜、粋護陣!」
「プレセアは僕が護る、フォースフィールド!」
俺とゼロスとジーニアスでコレットとしいなとプレセアを護った。そして鎌とロイドとリフィルは
「やっぱりこうなりましたか」
「うわ!」
鎌は冷静に防いだが、ロイドとリフィルは見事に命中した。
「ロイド・・・」
リフィルがゴミまみれの顔でロイドに近づいてくる・・・。ロイド、ご愁傷様。
「うわ!先生、ごめんなさい」
ロイドが恥を捨て土下座する。
「そうね・・・それなら今度料理する時の実験台になってもらいましょうか」
「う・・・」
リフィルの料理・・・あれは料理といえるかどうか・・・。
「嫌なのかしら?」
「喜んでやらさせていただきます」
そのときは胃薬を作ってやるか・・・。そんなこんなで囚人兵が襲い掛かったりしてきたが、あっさりと蹴散らした。
ついでにその時リーガルも出てきたがプレセアの姿を見て動揺し、逃げ出していた。
「ようやくここから出れるな・・・」
「ええ、臭くなってないですかね?」
結局俺や鎌は最後までにおいの心配をしていた。