39話
「そう言えばお前、昔あれだったよな」
俺と鎌は騎士団を追いながら話していた。
「ええ、さっきのことで昔の記憶が少し・・・」
「言うな!あのこと、忘れろとは言わないが、下手に言うもんじゃない。それに今は俺だけだ。あの口調でもいいだろ」
「ですけど・・・っと、もうすぐですよ」
「ああ、でも橋を上げられる。あれで行くぞ」
「ええ、一気に行きますよ。ウォールウィンド!」
鎌が使った晶術により、俺達は一気に上げられた橋を越え、2人を連れて行く騎士団達に立ちはだかった。
「何!お前ら・・・」
「悪いがすぐに死んでもらう!」
動揺している騎士団の1人を俺が槍で一気に突き、殺す。こんなむかつく奴らに躊躇してられるか。
「僕も一気に行きますよ!フィアフルストーム!」
鎌も躊躇せず、上級晶術を使い、一気に殲滅させた。
「リフィルさん、ジーニアス、大丈夫か?」
俺が2人を呼んだ。
「ええ、ありがとう。でもロイド達は?」
「ああ、俺達は先に騎士団を振り切って2人を追った。ロイド達は今頃大橋の向こう側にいるんじゃないか?」
「2人とも、僕と姉さんはハーフエルフ何だよ」
「それがどうかしたんですか?僕も鎌も2人は大切な仲間だと認識してますよ。多分ロイド達もそう思ってます。
ここの住人達が種族という色眼鏡のせいで腐ってるだけですよ」
相変わらず鎌の言うことはきついな・・・あの喋り方にすればいいのに。
「これからどうするんだ?」
ロイドと合流して俺が言った。ちなみにロイドと合流したときしいながいた。どうやら副首領の命令らしい。
「私・・・帰りたい」
「そういえばプレセアちゃんをオゼットに連れてってやらないとな。よし、まずはレアバードを回収するか」
ゼロスが提案した。どうせすることないし、別にいいな。
「いいんじゃないか?どうせ橋は上げられて渡れないし」
「そうですね。レアバードは貴重な移動手段ですから何とか回収しておいた方がいいですね」
俺や鎌が肯定する。結局反対の声が上がらないので俺達はレアバード回収に向かうことにした。
夜、ふと目覚めた俺は鎌がいないことに気づいた。まあ近くにいたのだが何か思っているようで近づけなかった。
「やっぱりあんな光景見ると昔を思い出す・・・。あの時は翔が護ってくれたけど、やっぱりわかだまりは捨てきれない・・・。僕は」
そっとしておいてやるか。俺はそう思って再び眠りに着いた。