34話
「逃げ出したはいいけど、これからどうするの?」
ジーニアスが聞いてきた。
「そうだな・・・テセアラへ行こう。コレットを治すにはそれがいい」
「それならどうやって行くんだ?」
俺がロイドに聞いた。
「そ、それは・・・」
「レアバードって言う飛行機械で行くのサ、確かここにもあったはずだよ」
しいながロイドに助け舟を出した。
「それなら話が早いですね、ここのレアバードを奪う。それで行きましょう」
鎌がそう行って先に進んだ。
「これがレアバードだな、急いで行こう。追っ手が来る」
俺がそう言ってレアバードに乗った。他のみんなも乗る。
「足元の左の板が上下、右の板が左右だよ。速さを調整する時は右の握りを回すんだ。後は飛びながら覚えとくれ。行くよ!」
しいなが最初に飛び立って行き、俺達も続いた。
「ここがテセアラか・・・」
レアバードで次元を飛び越え、俺が呟いた。その時
「な、何だ!」
突然機体がガクンと揺れた。燃料切れだな・・・。
「燃料がない!多分マナの流れが切り替わったせいだ!」
俺がみんなに言った。この後は・・・。
「それじゃあどうなるんだ!」
「落ちるってことサ!」
俺達はレアバードごと見事に落ちていった。
「結局レアバードは乗り捨てだったな」
山を降りて俺が言った。因みに俺は今弓を持っていない。墜落した時に折れたためだ。
「とりあえずこれからどうするんだ?」
「えっと、メルトキオって所に行くのサ、山を出て少し北に行ったところにあるよ」
ロイドがしいなに聞いた。メルトキオか・・・そこで武器を探さないといけないな。
「ところで聞きたいが・・・メルトキオにいい武器屋はあるか?」
「いい武器屋かい?一応あったはずサ」
「そうか、なら大丈夫だな」
俺はそれを聞いて安心して歩き出していった。まあしばらく来る敵は体術の練習相手とさせてもらうか。