26話
「そうですか・・・提督は・・・」
「これからのパルマコスタはお前に託されている。まずはここをぶっ潰すぞ」
俺はそう言って裏口にカードキーを挿し、番号を入力した。扉が開くとほとんど皆同時になだれ込んで行った。
「ここが管理室だな」
俺達は途中でショコラを加え、管理室に着いた。そしてむかつく声が聞こえてきた。
「ようやく到着か、天に見放された神子と豚どもが!」
空中に浮かぶ椅子からマグニスが俺達に言ってきた・・・。てめぇが豚だろうが。
「天から見放されたのはマグニス、お前だ!今ここで叩ききってやる!」
ロイドが剣を抜きながら叫んだ。しかしマグニスは嘲笑しながら言った。
「所詮は豚の浅知恵だ」
そう言ってマグニスは指を鳴らした。すると左右の転送装置からディザイアンが大勢出てきて囲まれた。
「がはははは!貴様らのような豚の行動はすべて筒抜けだ!
培養体どもが逃げ出そうとしているのもすべてこのスクリーンを通して筒抜けだ!」
豚豚言いやがって・・・しまいにゃキレるぞ・・・。さらにマグニスは喋り続ける。
「お前らの行動は何もかも無意味なんだよ!」
するとロイドがその言葉を切り落とすように腕を振り、マグニスに言い返した。
「無意味なんかじゃない!今からお前を倒してこの牧場を潰す!
そうすれば皆を助けられる。現に俺達はアスカードの人間牧場を潰した!」
「でもイセリア村燃やしたのはどこのどいつだぁ?」
「・・・ぐっ」
マグニスの問いにロイドは言葉に詰まった。無理もないな。
「あの時の映像を見せてやろうか?お前が殺したババア、マーブルの姿を」
ちょっと待ちな、あの時とどめを刺したのは鎌のはずだろう。
そしてショコラの様子が少しおかしいのに気づいた。俺や鎌は当然理由を知っているが。
「マーブル・・・もしかして・・・」
「そうなんだぜぇ、ショコラ!お前のババア、マーブルはイセリアでロイドに殺されたんだ、無残な最期だったらしいぜ」
「そんな・・・」
ショコラはロイド達から遠ざかり、ディザイアンに捕まった。
「ショコラを放せ!」
「来ないで!」
ロイドが駆け寄ろうとした所をショコラ自身が拒絶した。
「お祖母ちゃんの仇に助けられるくらいなら死んだ方がマシよ!」
「死ぬなんて簡単に言っちゃ駄目だよ」
コレットの言葉にもショコラは首を振る。
「放っておいて!私のことはドア様が助けてくれるわ!」
マグニスはそれを聞いて吹き出した。
「がはは!ドア様が助けに来てくれるか。連れて行け!」
そうしてショコラは連れて行かれた。