24話
「許せねぇな・・・ショコラを誘拐するなんて・・・」
俺達は今パルマコスタ人間牧場に向かっている。昨日ディザイアンに道具屋の娘、ショコラが誘拐されたからだ。
そしてドアが軍を上げて人間牧場に攻め込むらしい。そして俺達は先行しているということだ。
「ようやく着いたな。ここがパルマコスタの人間牧場か」
そして俺達が攻め込もうとすると意外な声がした。
「皆さん、ニールです」
「どうしたんだ?」
ロイドが聞いた。
「実は・・・皆さん達にはこのままパルマコスタを去って行って欲しいのです」
「どうして?」
ジーニアスが聞く
「悪い方の考えが当ったみたいだな。2人とも、これは罠だ」
「「え!」」
俺が2人に教えた。当然2人は驚いていた。
「1つ考えてみてください。組織された軍隊を持つ町をディザイアンがおとなしく放置してるのには訳があるはずです」
「つまりそれが彼らにとって有害でないから、そうではなくて?」
鎌の憶測をリフィルが続けて言った。
「仰る通りです。ドア様はディザイアンと通じていて神子様とロイドさんをを罠にかけようとしています」
「なるほどな、だけど俺達はここの牧場を潰すと決めた。それ以上は何があろうと曲げるつもりは無い!」
ロイド強く言い放った。
「私もロイドに賛成です。このまま目の前の困っている人を見捨てる何で出来ません」
コレットもそう言った。
「俺も賛成だ。最悪俺1人ででも牧場に乗り込む」
「あたしもサ、アスカードの二の舞にはさせないよ」
俺やしいなも賛成した。
「しょうがないわね、分かりました。ただし、まずはドア提督に話を聞きに戻りましょう。牧場に攻め込むのはそれからです」
リフィルが折れ、俺達は一度パルマコスタに戻ることにした。
「何故お前達がここにいる・・・」
「俺達を罠にはめようとしたが詰めが甘いな」
動揺しているドアに俺が冷たく言い放った。
「そうか、ニールが裏切ったのだな」
「裏切ったのはあんただろ!」
ドアが言った言葉をロイドが切り捨てる。さらに俺が続ける
「皆は奥さんが死んだように言ってるがさっきの話からするとまだ生きてるみたいだな」
「そうさ・・・クララなら」
ドアはそう言い近くにあった布を掴み
「ここにいる!」
布を引き抜いた。そこにはマーブルのエクスフィアが暴走したときと同じ姿の者がいた。
「なるほどね・・・それなら俺が元の姿に戻したら俺達と一緒に戦うって誓うか?」
俺が静かに言った。ドアは嘲笑しながら
「出来るものならな」
「分かった」
俺はそう言ってクララに近づいたその時背後から明らかに低い声がした。
「ばかばかしい」
「ぐっ」
俺達が気づいた時にはドアが地に伏せていた。そしてその傍にはドアの子、キリアがいた。
「あなた、人間じゃないですね?正体をさらしてください」
鎌がそういうとキリアの姿がどんどん魔物のそれになっていった。
「ふふふ、私はディザイアンを統べる五聖刃の長。プロネーマ様の下僕」