5話


「聖堂の中はこんな風になってたんだね」

ジーニアスがぽつりと感想を漏らした。まあ入ったことないって言うからな。
まずはソーサラーリングを取りに行くんだったな。

「これがソーサラーリングか」
「そうだ。これを使えば神託の祭壇までいける」

ロイドとクラトスが話している時俺は

「痛てて・・・」
「大丈夫か、翔」
「まあな、歩くのには支障はない」

先ほどソーサラーリングを取る前に戦った敵、ゴーレムに蹴りを入れたため相当痛めた。
やっぱり武器も必要だな。

「後は神託の祭壇まで行けばいいんだな」
「これでコレットは神子になるんだね」
「そうだ」

上からロイド、ジーニアス、クラトスの順だ。神子になる、か・・・。

「ここだな、行くぜ!」

仕掛けを解くだけにそんなに気合入れなくてもいいだろ・・・まあこの先は強敵がいるわけじゃないからいいけど。

そうして神託の祭壇までたどり着いた。

「あいつが出てくるな」
「ええ、あいつの性格嫌いなんですよね」
「同じく」

俺と鎌はお互い呟いた。まああんな奴が好きな奴いるのかどうか疑わしいけど。

「あれがクルシスの輝石か」
「うん、私、あれを持って生まれてきたんだって」
「なるほど、何かすごい力のような物を感じますね。」

上からロイド、コレット、鎌の順、確かに鎌の言う通りなにか力を感じるな。

「見て、ロイド!」

ジーニアスが天井を見てそう言ったので俺も天井を見た。
すると光の中から天使、レミエルが降りてきた。
こいつ権力に目がくらんでるからな・・・まあ今は出来ることは何もないけど。

「我が名はレミエル」

そう言ってレミエルはコレットを見つめ

「世界の中心で眠るマーテル様を目覚めさせる時が来た。コレットよ、前へ」
「はい」

コレットが前に出るとクルシスの輝石がコレットの肌に吸い付き、強い光を放った。
そしてその光が収まるとレミエルは再び話し出した。

「コレットよ、今この時よりそなたは再生の神子となる。クルシスはこれを祝福し、救いの塔を授けよう」

これで救いの塔が出現するんだよな・・・。
俺がそう思ってるとレミエルは再び話し出した。

「再生の神子コレットよ。救いの塔を護る封印を解き、彼の地に刻まれた天の階を上れ」

コレットはクルシスの輝石の前で手を組み

「神子は確かにその任を承りました」

それを聞いたレミエルはうなずき、さらに話した。

「よろしい、クルシスはそなたが封印を解放するごとに天使の力を授けよう。そなたが天使として生まれ変わった時、この世界は再生される」
「はい、必ず世界を再生します」

真の意味で再生を果たすんだけど・・・。レミエルは話し続ける。

「まずはここより南の方角にある火の封印を目指すがいい。彼の地の祭壇で祈りを捧げよ。次の封印でまた会おう。・・・我が最愛の娘コレットよ」

そう言い残し、レミエルは空へと去っていった。

「・・・やっぱり、レミエル様が私の本当のお父様だったんだ。」

静まり返った祭壇でコレットがぽつり言った。本当は違うんだけどな・・・。



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