6人はしばらく歩き出した所で再び止まった。
「どうやらおいでなすったようだな」
修治が構えながら言った。
「ええ、そのようですね。みなさん、準備はいいですか?」
ジェイドがそう言うと、前方から兵士が数名出てきた。
「一番は貰ってくぜ」
修治が真っ先に駆け出し、一番手前にいた兵に蹴りを当てた。
「私も負けていられませんね、炸裂する力よ、エナジーブラスト!」
ジェイドが譜術を使い、修治の攻撃により、怯んだ兵を倒した。
「俺も負けてられないな・・・魔人剣!」
ガイが衝撃破を出した所に、ジェイドや修治が追撃を当て、生き残っている兵は残り1人になっていた。
が、兵の目の前にいるルークは固まっていた。
「ルーク、やれ、やるんだ!」
ガイが叫び、ルークは剣を振り上げ、降ろしたが。兵が剣を弾き飛ばした。
「覚悟!」
兵がそう叫んだと同時に、ティア、ガイ、修治が走り出した。
そして、ルークが斬られる寸前にティアがルークを庇い、ガイと修治が兵を倒した。
「・・・」
ルークはあまりの出来事に唖然としていた。
「仕方ないですね、今日はここで野宿にしましょう、手伝ってください」
ジェイドがそう言い、ガイはそれに手伝い始めた。
「大丈夫か?」
修治は怪我をしたティアの傍に行き、聞いた。
「ええ、気にしないで・・・」
「ちょっと怪我した手見せてみろ」
「え?いいけど・・・」
ティアが怪我した手を修治に見せると、修治は怪我した部分に手をかざして目を閉じた。
「・・・治癒功」
修治がそう呟くと、修治の手から柔らかな光が出て、ティアの怪我が治った。
「おい、一体どうやったんだ?」
傍で見ていたルークが驚いて聞いてきた。
「気功術だ、体内の新陳代謝を活性化させて傷を回復させる。もっと鍛錬を積めばより深い傷も回復出来る筈だ」
「そうか・・・」
「まあ今日は早めに寝て忘れることだな」
修治はルークにそう言い、料理の準備を始めた。
翌日、ルーク以外は戦闘隊列を話していた。
「どうする?ルークがあんなんだし、俺とガイで前衛をやろうか?」
「ええ、頼みます。ルークにはイオン様を守ってもらいましょう」
修治とジェイドがそう言い、ティアとガイが頷いた所でルークが目覚めた。
「起きたか、ちょうどいい、ルークはイオンを守っててくれ。俺達で四角形に陣を張る」
「どういうことなんだ?」
「あなたは戦わなくていいということです」
ルークの問いにジェイドが答えた。
「さて、早いうちにセントビナーに向かおう」
ガイがそう言って歩き出した。
「・・・俺も戦う!」
ルークが突然言い放った。そこにティアが近づいて言った。
「戦うという事は、相手の恨みも買うということよ、あなたにはその重みと戦えるの?」
「確かにちっとは怖いけど・・・」
「まあいいんじゃないのか?自分の意思で決めることも大事だからな」
ガイがそう言ってまとめ、セントビナーへと歩き出していった。